アクセシビリティツールのタイプ別の違い — 選定時に確認すべき観点

要約ツールは大きくウィジェット型・診断型・自動修正型に分かれます。それぞれ担う範囲が違うため、まず自社の目的がどこにあるかを決めることが選定の起点です。

ツールは大きく3タイプに分かれる

アクセシビリティ関連のツールは数多くありますが、仕組みで整理するとウィジェット型・診断型・自動修正型の3つに大別できます。名前が似ていても担う範囲が異なるため、比較する前にまず「自社が何を解決したいのか」を決めておく必要があります。

  • ウィジェット型:サイトに設置したUIから、閲覧者自身が文字サイズやコントラストなどの表示を切り替えられるようにするもの。
  • 診断型:サイトを走査して、達成基準に照らした課題を検出・レポートするもの。修正は人手で行う。
  • 自動修正型:課題の検出に加えて、修正内容の生成・適用まで担うもの。

タイプ別に、何をどこまで担うのか

観点ウィジェット型診断型自動修正型
課題の検出行わない行う(中核機能)行う
修正内容の生成行わない行わない(改善提案まで)行う
修正の適用閲覧者の操作で表示を切り替え人手で実装ツール側で適用
導入時の作業タグ設置アカウント設定・走査対象の登録タグ設置
運用で必要になること特になし検出結果を実装に落とす工数適用内容の確認・判断
どのタイプでも、ツールの導入そのものが準拠の証明になるわけではありません。最終的に評価されるのは、公開されているHTMLが達成基準を満たしているかどうかです。

選定時に確認すべき5つの観点

タイプが決まったら、個別のツールについて次の観点を確認することをおすすめします。

  1. 判定できる達成基準の範囲:機械的に判定できる基準と、人の判断が必要な基準がどう切り分けられているか。
  2. 検出結果の粒度:該当ページ・該当要素まで特定できるか。どの達成基準に紐づくかまで示されるか。
  3. 修正を適用する場合の手順:誰が、どの操作で適用するのか。適用前に内容を確認できるか。取り消せるか。
  4. サイト更新後の扱い:ページが追加・変更されたときに、再度検出されるのか。
  5. データの取り扱い:走査対象のページやデータをどこで処理・保存するのか。セキュリティ審査に出せる資料があるか。

達成基準そのものの内容はWCAG 2.1 AA準拠の実装ガイド、日本の制度上の位置づけはウェブアクセシビリティ義務化の完全ガイドで解説しています。

Sitedriveの位置づけ

Sitedriveは自動修正型のツールです。AIが80項目以上の自動検出ルールでサイトを診断し、検出した課題に対する修正内容まで生成します。適用は管理画面から行い、適用後は再スキャンで効果を検証、問題があれば元に戻せます。

診断の観点はアクセシビリティチェックとは、製品としての詳細はアクセシビリティ自動修正をご覧ください。

よくあるご質問

ツールを入れるだけで、WCAGに準拠したことになりますか?
なりません。準拠しているかどうかは、最終的に公開されているHTMLが達成基準を満たしているかで判断されます。ツールの導入は対応を進める手段であり、それ自体が準拠の証明にはなりません。
どのタイプを選ぶべきですか?
目的によって異なります。現状把握が目的なら診断型、検出した課題を実際に直すところまで自動化したいなら自動修正型が適します。いずれの場合も、対応が必要な達成基準に対してツールがどこまで機械的に判定できるかを確認してください。
自動ツールだけで、すべての達成基準に対応できますか?
できません。WCAGの達成基準には、文脈の理解や人の判断を必要とするもの(代替テキストの内容の妥当性、動画の音声解説など)が含まれます。機械的に判定できる範囲と、人が判断すべき範囲を切り分けて運用することが前提になります。

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